双子は魔法使い！？
「魔女であった母親か。

同じ身分なのに、人間界になじんでいる双子か。

それとも、自分自身か。

お前はどれが気にいらないんだい？」

おふくろの質問に、後藤はうつむいた。

「どこか違うところや気にいらないところがあると、それを攻めるのが人間の悪い癖だ。

お前が受けたその仕打ちは、私たち魔女からして見れば想像しかできない。

ただ、つらかったや悲しかったの悲の感情と母親や双子を恨んだ悪の感情――それは、魔女でも理解できる。

どんな風に解釈して、どんな風に受け止めるかは、それはお前次第だ。

どう考えるのかは、さすがに私でもわからないからね」

そう言った後、おふくろは煙管を口にくわえた。

パタンと、後藤が地面に座り込んだ。

「――うっ…」

後藤はうめくような声を出し、肩を震わせた。
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