双子は魔法使い!?
「どうする?」

未来が首を傾げて俺に視線を向けた。

「どうするって…」

俺に聞かれてもなあ…。

早乙女の存在をすっかり忘れていた訳だし…。

「もうええよ」

早乙女が言った。

「わしが悪かったんじゃ。

われたちの素顔を利用して近づこうとしたわしがバカじゃったんじゃ。

堪忍しろとまじゃぁゆわんが、すまなかった」

それだけ言うと、早乙女は俺たちに背中を見せた。

そして、静かに屋上から立ち去った。

「追わなくていいのかい?」

おふくろが俺たちに聞いた。

「あんなヤツに追って制裁をくわえるっつー方が間違ってる」

俺はおふくろの質問に答えた。
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