双子は魔法使い!?
けど未来の言葉が何となく、俺の心に重くのしかかっていた。

もし親父の目的が俺たちを連れ戻すためだったら、俺たちは人間界を離れることになるだろう。

「あたし、人間界から離れたくない」

未来が言った。

それは、俺も一緒だった。

最初は未来のわがままにつきあうような感じで、俺は人間界にきた。

おふくろのイタズラに巻き込まれたり、クロミさんの行動に呆れたりといろいろとあった。

人間界の暮らしが嫌になる時もあった。

けど何だかんだ言っても、人間界になじんでいる自分がいた。

人間界の生活も、悪くないなって思った。

「けど、魔法界に戻らざるをえないのかな…」

ため息混じりに、未来が言った。
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