双子は魔法使い!?
○o。ゆずきSide。o○

水晶玉から双子の生活を、私は観察していた。

「へえ」

あごの下に指を置き、私はコクンと首を縦に振ってうなずいた。

当然、今の双子の会話も聞かせてもらった。

「生徒会長、福田要か…」

その人物を水晶玉に映すと、ある1人の男が浮かびあがった。

クセのない黒髪に切れ長の瞳、バランスよく整った顔立ちが特徴的な男だ。

「なかなか、ハンサムなもんだね」

私は煙管をくわえると、水晶玉に映っている福田要を眺めた。

たいていの人間の男はデブの顔面テカテカ、もしくはハゲばっかりかと思っていたけど、ハンサムもいるもんなんだね。

ふうっと、息と一緒に煙も吐いた。

水晶玉を福田要から双子にアップすると、
「ちょっと遊んでやるかね」

私は呟いた。

○o。ゆずきSide。o○END
< 25 / 162 >

この作品をシェア

pagetop