双子は魔法使い!?
「ちょっと待てよ!」

そう言った俺に、未来が視線を向けてきた。

「どうせお前のことだから、ドジをやらかすと思うし」

そう言った俺に、
「何で?」

未来は聞き返してきた。

何で…って、
「いろいろと自覚ねーし」

そう言った俺に、
「あたしが?」

未来は人差し指で自分の顔を指差した。

この人は一体誰を指差して言っていると思っているんだ。

「それに…バレたらどうすんの?」

そう言った俺に、
「バレなきゃいいじゃん♪」

未来はニッと歯を見せて笑った。

「それが不安だっつーの!」

俺の叫び声などどこ吹く風と言うように、未来はピュンと逃げた。

「もう!」

俺は未来の背中を追った。
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