双子は魔法使い!?
全く、世話が焼ける姉である。

そのたびにお前の世話をしている弟の身にもなって欲しい。

そう思いながら俺は未来の後を追っていた。

「おい、俺を置いてどこかへ行こうとするな!

俺は人間界のことを何にも知らねーんだよ!」

未来の背中に向かって俺は叫んだ。

このやりとりからして見て不審に思っているヤツはたくさんいるかも知れない。

と言うか、不審に思わないって言う方が間違ってるよな?

俺たち双子の正体を申しあげると、魔法使いだ。

魔法界生まれの魔法界育ちの双子の魔法使いである。

立派と言うには大げさ過ぎるけど、完全な魔法使いだ。

じゃあ、何でその魔法使いが人間界にいるのか?

その質問の回答は、ついこの前にさかのぼる。
< 4 / 162 >

この作品をシェア

pagetop