双子は魔法使い!?
 * * *

魔法学校の帰り道のことだった。

「過去、あたし人間界に行く!」

いきなり未来が胸を張ってそう宣言をした。

「はっ!?」

俺は聞き返すと、周りを見回した。

よかった、誰もいない。

俺たち以外の人物が誰もいなかったのはよかったけど、俺は未来の突然の宣言に戸惑っていた。

「いきなり何だよ。

何を思ってそんなことを言ったんだよ?」

俺は未来に聞いた。

「何って、そのまんまの意味よ」

言い終えると、未来はフンと鼻息を吐いた。

「それ、わかって言ってるのか?」

そう聞いた俺に、
「わかっているから言ってるんじゃない」

未来が答えた。
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