双子は魔法使い!?
未来はスプーンを口にくわえたまま、ぼーっとしている。

その顔からは、疲労の色が見える。

そう言っている俺も、躰に疲労を感じていた。

…寝たんだよな?

寝たのに躰が疲れているって言うのは、何故なんだ?

訳わからん…。

そう思った時、
「お前たち、何やってるんだい?」

第3者――おふくろの声で、ハッと俺たちは我に返った。

「何だか顔色が悪いわよ?」

クロミさんの声も聞こえた。

「ママ!」

「クロミさん!」

ちゃっかりと俺の隣に座るおふくろとクロミさんがいた。

「とうとう、ホームシックになったのかい?」

おふくろは煙管をくわえ、皮肉のように言った。
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