双子は魔法使い!?
「そんなんじゃないわ」

未来が息を吐きながら言った。

「あら、理由は別にあるってこと?」

クロミさんが首を傾げて言った。

「今朝はやけに夢見が悪くて、何か疲れちゃって」

未来がため息混じりに言った。

「おかしな夢を見たんですよ、2人そろって」

俺も言った。

「へえ、双子って夢でもシンクロするのね」

クロミさんが感心したと言うように言った。

「ま、くだらないもんだと思うけどね」

ふうっと、おふくろは口から煙を吐き出した。

「くだらないかどうかは、最初に話を聞いてからにしてくれ」

たしなめるように、俺はおふくろに言った。
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