双子は魔法使い!?
ドスン!

その音と同時に、一瞬だけ地面が揺れた。

「お前みたいな悪党に、我が子と妹は渡さないよ!」

ヒラリと、おふくろが地面に舞い降りた。

「まずはこの煙を晴らすことだよ。

やりな」

隣にいる誰かにおふくろが話しかけた。

ぶわっと強風が吹いてきたかと思ったら、煙が消え、視界が晴れた。

「ゲゲッ!」

オーバーリアクションかと思うくらいの大声で、ブライアが驚いた。

「犯罪者とは言えど、そんなに嫌いかい?」

不敵な笑みを浮かべ、おふくろは煙管をくわえた。
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