双子は魔法使い!?
さすが、夢喰い猛獣である。

恐ろしいんだか、すごいんだか。

それを連れてきた我が母親は、やはり偉大な魔女である。

あまりにも冷静に状況を解釈する自分に、どうツッコミを入れればいいのだろう?

そう思った時、
「姉さん!」

クロミさんがおふくろに駆け寄った。

クロミさんの後を追うように、未来も駆け寄る。

「やっぱり、姉さんなら助けてくれると思ったわ!」

そう言ったクロミさんに、
「はっ、ほんの気まぐれだよ。

できの悪いお前たちを助けるなんて、私の術にはないよ」

おふくろは不機嫌そうに横を向き、煙管をくわえた。

「全く、私よりも魔力がないくせにバカを言うんじゃないよ」

ため息をつくように煙を吐きながら、おふくろが言った。
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