双子は魔法使い!?
「ないね」

そう答えた後、おふくろは煙管を口にくわえた。

まだDr.バギーを探しているのだろうか?

「過去、あたしたちもDr.バギーを探しましょ。

でないと先生が…!」

早口の口調と共に、未来の声は涙声になっていた。

「人間の為に頑張るもんなんだね」

口から煙を吐きながら、おふくろが言った。

「だって、消えちゃうんだよ?」

泣きそうな未来を嘲笑うように、
「別に、人間が1人消えたって誰も気にしやしないよ」

おふくろが言った。

「じゃあ、ママは…ママはあたしたちが消えちゃっても、気にしないの?」

未来がそう言った瞬間、おふくろは表情を固くさせた。
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