美穂と千夏
「ち……千夏は…レズだったってこと…?」

「いいや?レズじゃないよ。クラスの女子をいやらしい目で見たことなんてないし?」

「わ、わたしのこと…す、すきだってっ…!」

「うん。だから美穂は特別。美穂が関口先輩のこと好きだったのと同じように、私は美穂に恋してたんだよ。ずっと」

 9月6日。只今の時間、夕方5時。
 私たち以外誰もいない、いつもの教室の席。
 全開になっている窓から、じめじめした空気と野球部の掛け声が流れてくる中。

 私は、友達に告白された。告白、されてしまった。
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