美穂と千夏
 友達でいようって言ったって…今までどおりの付き合いが出来るのだろうか?

 私のことを好きだと言った千夏。私は友達として千夏が好きだった。でも、千夏は違った。私を恋人にしたいと言ったのだ。恋愛の対象として、私を好きだったのだ。

 春に、バスケ部の関口先輩に一目ぼれしたとき、私は真っ先に千夏に言ったのだ。どうしよう、好きな人が出来た、と。
 その私の片想いは、先輩に大学生の彼女がいると知ったときに終わったのだが――あの時――好きな人が出来たと告げた時、先輩に彼女がいると知って泣きついた時、千夏の家で失恋パーティーした時、千夏は――どんな顔、してたんだろう…。

 そんな数ヶ月前の記憶など、もう忘却の彼方だった。
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