願いはひとつだけ…
ドクン…

嬉しさで私の心臓は跳ねるが

髪をクシャリとした先生の左手薬指の指輪を見て

ズキリ…

私の胸は軋む


「先生…、今幸せ?」

思わず少し前を歩く先生の背中に呟いた

僅かに肩がピクリと動いた気がしたけど
先生からの答えは無かった…


聞こえなかったのかな…

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