願いはひとつだけ…
目の前に来た先生に

「来てくれて有り難うございます。」

頭を下げると

「いえ…」

相変わらずの無愛想ながら答えてくれた。

なんだかそれがかえって
私の気持ちを落ち着かせてくれた。


「はい」と微笑んで前もって買って置いた切符を先生に渡し、行き先も告げぬまま私達は出発した

< 53 / 94 >

この作品をシェア

pagetop