願いはひとつだけ…
『はい』

とインターフォン越しに女性の声

「こんにちは、多田です」

告げると

『こんにちは、ちょっと待ってね』

とインターフォンが切れ
間もなくして玄関のドアがガチャリと開いた。


中から出て来たのは、
細身の、少し白髪の混じったフワリとしたボブ
品の良い中年の女性。

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