願いはひとつだけ…
蘭は、病院に運ばれて、
私達が駆け付けた時
まだ息があって

翔梧さんの事を凄く気にしていました

命に別状は無いと話すと
安心したようにして、
息を引き取る間際に

「私のことはいいから、自分の未来を生きて」

そう言い残していたんです…。


私達も娘の死から逃げていたのかもしれません

こんな大切な言葉を伝えられずにいて、すみません。」

話し終えた蘭さんのお母さん、お父さんも頭を深々と下げた。

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