願いはひとつだけ…
新しい出会いは、もう既にされていたかもしれませんけどね。」

最後にそう言った蘭さんのお母さんは、私のほうをチラッと見て微笑んだ


途端に私の顔は熱くなり
恥ずかしさで俯いた。

私の気持ちは、とうに見透かされていたようだ…



帰り際、
「蘭の命日にお会い出来て、ゆっくり話しが出来て、本当に良かった
また、何時でも遊びにいらっしゃい」

と蘭さんのお父さんが声を掛けてくれた。

私も「また来ます」と笑顔で家を後にした。

< 66 / 94 >

この作品をシェア

pagetop