願いはひとつだけ…
Ⅶ 聖
昨日とは打って変わって
鈍よりと厚い雲が空を覆い、天気は良くないが
今にも降ってきそうな雪が、ワクワクさせる。


ホワイトクリスマスになるかも知れない…


そんなことを考えながら
軽い足取りで駅に向かう
10分前に駅に着いたのに、そこには既に先生の姿があった。


「早かったね」

「いいえ、先生のほうこそ」

そう言いながら、先生の微笑みを見て

良かった…

昨日の先生の笑顔は夢で
今日会ったら元に戻っていたらどうしよう…
なんて思っていたから

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