破れぬ誓い



「ぐっ…。」

「おっ、オイ!辻村!」


血が滴る。

腕が…。


アタシは咄嗟に倉田さんにふりかかる刀を受け止めてしまった。

刀は間に合わなかった…。


自分の力不足が情けない。


と思った瞬間、アタシが腕で受け止めたはずの刀が消えた。


「辻村さん!」


松岡さんの声が聞こえたかと思うと男の刀がアタシの腹を斬った。


「ぐぁっっ!」


アタシは思わず倒れた。

傷は…浅い……。

いや、浅いにしては酷い激痛が走る。

早く決着をつけなければ…。


真横に斬られたお腹からは血が流れる。



「とどめだ!」


男が刀を振り下ろす。


ガキァッッ!!






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