破れぬ誓い
「遥。ここが江戸の中心だよ。」
故郷に別れを告げてから2日が経った頃アタシは江戸の中心についた。
見たことのないものばかりが並ぶ市や見たことのない職業の人々。
アタシの村とは大違いの活気を見せて此処は動いていた。
「さて、まずは屯所に行こうか。」
近藤さんに連れられてアタシは新選組の屯所まで歩き出した。
背中ではお父さんの形見の刀が揺れる。
本当は腰にさしたかったけれど小柄な身長ではたりず仕方なく背中に背負うことにした。
胸にはお母さんの形見のお守り袋。
これからなにがおこるのか。
誰に会うのか。
アタシは不安を抱えたまま屯所へと足を運んだ。