破れぬ誓い



「だっ、大丈夫なんですか!?」

「お前の傷に比べちゃぁなんともねぇよ。」

「……よかった。」

「あ?俺の怪我心配してんのか?」

「それもそうですけど、いつもの土方さんに戻ってよかった…。」


アタシは力が抜けた。

よかった。心の底から思った。


「はっ。お前あのときの俺見て驚いたのかよ。」

「土方さんが、土方さんじゃないような気がして…。」

「意味わからねぇよ。俺は俺だ。確かにあの時はちぃと鬼だったな。」


と笑う土方さん。

やっと笑った。


「近藤さんがどうしてお前に今回の件を黙ってたかわかるか?」

「いいえ。どうしてですか?」


「お前のことを大切に思ってるからだよ。」




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