破れぬ誓い



「っく……ふぅ…っく。」

「遥…。」



アタシがやっと泣き止んだのは夕方近かった。

ずっと土方さんはアタシを抱きしめ名前を呼びつづけた。

アタシは土方さんの服を握り締め泣きつづけた。



「怖かった。」

「え?」

「お前があのままどこかに行ってしまうような気がして。」

「どこにも……行きませんよ。」

「お前が壊れるような気がした。」

「壊れませんよ。」

「俺の知っているお前じゃなくなるような気がした。」

「…そんなことありませんよ。」

「お前がッ、復讐心にかられてお前じゃなくなる気がしたんだよ…。」


少し潤んだ土方さんの声。

あぁ、なんだか落ち着く。

土方さんが心配してくれたと思うと落ち着く。










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