破れぬ誓い
「咳き込む度、血ィ吐く度怖いんだなぁ、これが。
あと何日生きられるんだろーなって。」
「総司・・総司は死なないでしょ?」
「死ぬ、か。あとどれだけ遥を見られるんだろうな。
遥の幸せそうな顔を見て死にてぇなーって思うんだよ。
だけど、俺は遥を幸せにはできない。」
総司は辛そうに言う。
そんなに総司の病は酷いの?
「俺ができねぇんだったら、せめて土方さんにしてもらいてぇなって。
なんだかんだ言ってもさ、俺一番土方さん信頼してんだよ。」
「なっ、何弱気になってるの?総司らしくないよ。」
「遥のことは諦めた。だけど遥と一緒にいられないことが怖くて。
死ぬことが怖くて。戦っているときは思ったことなかったのにな。」
少しずつ震え始める総司の身体。
カタカタカタと小刻みに震えている。
「俺は何処に行くんだろう、とか遥や土方さん、仲間と離れたら俺は…
どうなるんだろう…ってさ。」
「どこにも行かないよ!総司はどこにも行ったりしない!
総司はずっと一緒にいるんでしょ!?」
「いてぇよ。一緒にいてぇ。だけどなぁ……。」
「ガハッ…ゴホッ…ゴホゴホッ!!」とまた総司が咳き込む。
崩れていく総司の体。
アタシは咄嗟に抱き留め背中をさする。