破れぬ誓い



「俺がつくった法度でお前を縛っているのが辛い。」

「新選組に入隊したときに心は決まってます。逃げません。」

「お前を傷つけたくねぇのに、傷つく道しか歩かせてやれねぇ。」




「そしたら俺が護るしかない。」



「俺がつくったものでお前を苦しめるのなら俺がお前を護る。」

「そんな責任感で護るとか言わないで下さい…。」


うっかり本音が零れた。



「そんなこと言わないで下さい。悲しくなります。」


「アタシは土方さんの重荷になりたくない。アタシは耐えられます。
だから、もう言わないで下さい。」



辛かった。

アタシを想ってくれている気がしていたから。

だけど、違った。

ただ、責任感でアタシに対して護るつもりだったんだと。


悲しくなった。






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