破れぬ誓い
「ていうことは、幕府はもう何も力を持たない?」
「それだけじゃねぇ。新政府軍ができた。」
「“新政府軍”?」
「まぁ、俺たちの代わりだな。」
「え…。じゃぁアタシたちはもういらない……?」
「そうなるかもしれねぇな。」
土方さんのその一言が強く、深くアタシの胸に刺さった。
「新撰組は解散するかもしれねぇ。」
「う…そですよね?」
黙って首を振る土方さん。
絶望。
ついさっきまで幸せを感じていたのに…
あぁ、絶望がまた。
せっかく手に入れた幸せは手になんて入っていなかった。
手の平に落ちて果敢なく消える雪のような幸せ。
目の前が暗くなった。