破れぬ誓い




いつもの癖で頭をガシガシ掻いた土方さん。


「……仕事するぞ。足踏みしてたってなにも始まらねぇ。」

「そうですね。」

「茶、入れてくれ。」

「……はい。」



暗い雰囲気。

近藤さんがいない苦しさと寂しさ。

新撰組がなくなるという絶望感。


また独りになってしまうかもしれない恐怖。



じっとしていては体が小刻みに震えそうだ。


じっと土方さんの背中を見つめる。



大丈夫。


土方さんがいてくれる。

独りじゃない。

近藤さんだって無事だよ、きっと。



仕事をする土方さんの背中をみて自分に「大丈夫」とずっと言い聞かせていた。









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