破れぬ誓い



「遥。」


声に顔を上げると土方さんがアタシを真っ直ぐ見ていた。


「旧幕府軍、用は新撰組が新政府軍と戦っている場所がある。
俺はそこに行ってまた戦うつもりだ。」





「お前は此処に残れ。」





そっと手を取って土方さんが言った。



「嫌。嫌です。土方さん1人危険な目にはあわせられません。」

「お前を危険な目にあわせたくねぇ。」

「危険でもいいです。土方さんと一緒にいさせてください。」

「駄目だ。」

「お願いです。もう、独りになりたくない。」

「独りにはさせねぇ。俺は絶対帰ってくる。」

「戦場は何があるかわからない…怖いです。
知らない間に土方さんがいなくなったら…。」

「俺が信用できねぇのか?」





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