破れぬ誓い
「俺が気づかねぇと思ったの?遥の顔を見たらわかる。」
「はは……ばれてたか。」
「頑張れよ。」
「うん。」
「生きて帰ってこいよ。」
「うん。」
「総司こそ、アタシが帰ってくるまで生きていてよ。」
「あぁ。もちろん。」
さっきまでの強い風が優しくアタシの頬を撫でた。
そっと、優しく。
悲しくなかった。
涙を流すかと思った。
だけど、笑顔だった。
またいつか絶対に会える。
そう信じていたから。
きっとまた笑顔で会える。
そう信じていたから。