破れぬ誓い
「どうして・・・」
「そんなお前見たくねぇんだよ。」
土方さんは俯いている。
「近藤さんの手紙を受け取った日は俺のために強がったんだろうけど。お前、顔が暗かった。」
「そんなこと・・・元気でしたよ。アタシは。」
「それでもいつものお前じゃなかった。」
気が付かなかった。
いつものアタシと違った?
「俺が側に居るのに。どうしてお前を支えられねぇんだろうな。」
「土方さん・・・。」
「2人はいないが、その分俺に頼れ。」
「・・・違うんです。」
「いっつも土方さんに頼ってばかりだから・・それじゃいけないから・・。」
「馬鹿だろ・・お前はまだガキなんだ。俺を頼れよ。」
「子供扱いして・・・。」
「いいや。違うな。惚れた女には頼ってもらいてぇんだな。男ってのは。」
土方さんは涙の止まった目でアタシを見る。
「2人のことは忘れろとは言わない。今は悲しくて悔しくて寂しくて・・辛いが・・。」
「いつかきっと2人の想い出を楽しく話せる日が来るからよ」
「『それまで生きていましょう・・・。』」
「お前が俺に言ったんだろ。」
土方さんはそう言って優しくアタシを見つめた。