破れぬ誓い
「近藤さん・・・総司・・。」
「わぁぁっ!!」
後ろから敵が斬りかかってきた。
アタシはそれを手で受け止める。
相手はぎょっとして思わず力を緩める。
刀で切られる手の平の痛みなんて感じない。
残るのは空しさだけ。
アタシはもう後には退けないんだ・・・よ。
「ぎゃぁぁっ!!」
前の敵は悲鳴を上げた。
アタシの刀が敵の腹を裂いていた。
「ごめん、近藤さん。」
約束守れませんでした。
憎しみに負けてしまいました。
アタシは一粒涙を流してまた人混みの中に駆けていった。
「遥ッ!!遥ァッ!!!」
どこからか名を呼ばれている気がした。
「歳三っ!?歳三!!!」
その声に答える。
だけど、返事は返ってこない。
空耳・・・。
ぐぃっ!!
「誰っ!?」