破れぬ誓い



「血も・・戦もない・・か。」

「そして・・・そして・・・。」



「2人一緒の人間に・・・なりたい。」




「そうすれば・・寂しくない、ずっと一緒にいられる。」

「神さんにでも、頼むか。」

「うん・・・出会う確率が低いなら・・・同じ人間に・・・。」




トクン、トクンと心音が低下している。


まだ伝えたい。

まだ愛していたい。

愛されたい。



伝えきれない感謝と愛。

いとおしい、離れたくない、好き、大好き。



どうやって伝えればすべてが伝わるの?



もっと、伝えておきたかった。



歳三。


あの笑顔、大好きだった。

その手、大好きだった。


落とされたキスも全部覚えてる。

髪を撫でられたあの感触、抱きしめられた時のあの温かさ。

その頭を掻く癖も。

全部・・・全部。




どうしたら・・・



だけど、一つしか伝えられないのなら。






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