破れぬ誓い



歩きだす隊士達。


アタシは総司と共に歩き出した。


「遥。」


後ろから声が聞こえたかと思うと近藤さんが歩いてきていた。


「遥、お前の腕なら大丈夫だ。期待してるぞ。」


アタシの肩をポンと叩いて近藤さんは前に行ってしまった。


「だとよ。遥、新入りで近藤さんに期待されるだなんてすげぇな。」


と、余裕たっぷりの総司。


「頑張るよ。」


アタシは自分に言い聞かせるように総司に返した。

頑張るよ。

生き残るために。


これから始まる生死の駆け引きにアタシは心を落ち着けた。


すると、どうしてだろうか。


昨日までの恐怖は消え、今を生きるための闘志が湧いてきた。





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