破れぬ誓い
「意味がわからないんだけど。」
予想通りの反応というかのように男は笑う。
「ははっ。そりゃそうか。」
彼女は男の腹が読めずただ、何が起こってもいいように竹刀に力を込める。
「そんなに警戒しなくてもいいじゃないか。」
そんな彼女の様子を見て男は笑う。
「で?結局あなたはどうして此処に?」
「どうもこの道場にいる唯一の門下生がとても強いと聞いてね。まさか女の子だとは思わなかったけれど。」
「アタシに会ってどうするつもり?闘うの?」
彼女はニヤリと笑う。
「でも残念ね。アタシまだ一度も負けたことはないの。」
「ははっ。そりゃぁ頼もしい。けれど、俺は君と闘いに来たのではない。」
「だったら…」
「俺は君を新選組に引き抜きに来た。」