破れぬ誓い
「土方さん…。」
「怪我はねぇか?」
「はい。あの時は助かりました。ありがとうございました。」
土方さんはアタシの横にどっかりと座った。
土方さんはアタシになんて興味が無いと思っていたから横にいることに驚いた。
「何、間抜けなツラぁしてんだ。」
「ぁ、や、は。すみません。」
何を話したらいいのかわからず暫くの沈黙が流れた。
「土方さん。あの時はすみませんでした。」
沈黙を破ったのはアタシだった。
「あ?」
「あの時、気を抜かなければ……躊躇わなかったら…。」
真っ直ぐ前を向いて土方さんは返事もしない。
アタシの話を聞いているの?
そんな気がした。