破れぬ誓い
お互い動かない時間が続く。
周りは「勝てるわけが無い」と呟く声が聞こえる。
「~~~ッッ!らぁっ!」
先に痺れを切らしたのは男だった。
アタシは特別驚きもせず右足を後ろに引いた。
男が振り下ろす瞬間、アタシはぐっと右足に力を込め前に飛んだ。
「なぁっ!?」
男は驚いて刀で防ごうとしたが遅い。
アタシはそのまま突っ込みぐっと男の喉下に木刀を突きつけた。
「な…あ……。」
男の声が詰まる。
全ての刻が止まった。
「ぅ、嘘だろ…?」
「信じられねぇ。」
あんぐりと口をあける周り。
認めて…くれたかな。
「ひゅぅ。やるねぇ。」
後ろの方から声が聞こえた。
ばっと男から離れて後ろを見えると総司が立っていた。
「ぁ、総司。」
「どうだ?お前、遥の実力は本物だろう?」
と、男に総司は声をかけたが男はうつむいて返事しない。
「まぁ、いいか。」
総司が手を叩くと瞬く間に周りにに広がる。
さっきまでアタシのことを悪く言っていた人までも。
嬉しかった。
心の底から。
まだ、面白くなさそな顔をしてる人もいたけどそれはアタシがもっと力をつけて見返してやる。
絶対に。