ウソナキ。

どれくらいの時間が過ぎたんだろう・・・
タクミくんは言った。


「・・・俺の、病気のこと聞いたんだね」


そう言われてアタシはただうなずくしかなかった。


「気遣われるのが。
イヤだったんだ。
黙っててごめん」


そう言うタクミくんの表情を確かめるのが怖くて。


困った顔してるのか、
笑ってるのか

アタシは顔を上げることができず地面に映る2つの並んだ影を

ぼんやり見つめながらうつむいていた。


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