ウソナキ。

アタシは。

あのとき、そう思ったんだった。

本当に。


アタシの言葉で彼は救われた・・・って。

・・・また涙がこぼれてきた。

冷たい風の吹く中、一瞬温かい風が頬を撫でていく。


タクミくんが触れていったような。


アタシは両手で顔を覆って声をあげて泣く。

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