ウソナキ。
残されたアタシだけが辛いって思ったこともあったけれど彼のほうこそ辛かったに違いない。
少しづつ取り戻していこう。
タクミくんが残してくれた思い。
たくさんの瞬間。
再び人とかかわることの楽しさ、外へ出ていくことの楽しさをひとつ、ひとつ思い出させてくれた。
そして誰かをたいせつに想うきもちを教えてくれた。
彼が思い出させてくれた、教えてくれた、せっかくの思いを・・・たいせつに・・・。
時計をしばらく見つめそしてアタシは教室を後にした。