嘘の無い想い
「先週のカラオケの日。俺、雅美ちゃんに会ったこと話したよな?」


「あぁ。友達と居たってやつだろ?美佐ちゃんと一緒だったって言ってた。」


「え?お前、雅美ちゃんに聞いたのか?」


「聞いたけど……何?」


びっくり顔の龍が大きな溜め息をついた。


「雅美ちゃん、何も言わなかったのか?」


「別に。龍くんがめっちゃ酔っ払ってて面白かった〜って笑ってた。お前何してたんだ?」


煙草の煙をわざと龍にかけてやる。


「お前と夕貴がラブラブだって話しをベラベラ話してたんだよ。」


「は?何?何をベラベラ?」


龍は両手を合わせ、頭を下げながら白状する。


「雅美ちゃんに言っちゃったんだ。元カノと寄りが戻ったみたいなこと。全然覚えてない。ないけど話した。」
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