嘘の無い想い
「俺が…………」


嘘の無い答えを。


「雅美がいないと幸せになれないから。」


はらりと零れ落ちた雫。


「一緒に歯磨きできないから。一緒に紅茶のめないから。一緒に水やりできないから。一緒に……………笑えないから。」


はらはらと零れ続ける雫。


「たった二年だけど、まだまだ続くから。もっともっと一緒にいたいから。」


頬を伝う透明な雫を指で拭ってやりながら、次の言葉を届ける。










嘘のない唇から、雫に濡れた唇へ伝える。









永遠に変わらない俺からの嘘の無い愛を。








唇から伝わる返事にも、嘘は無い。


「ごめん。」


「嘘つくの下手だね。」


「もう嘘は無し。」


本当に。



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