シェジャン姫の遊戯
月明かりに照らされた
我が子の寝顔は
まるで天使のようであった。

優しくシェジャン姫の頬を撫でながら
これから先、我が子に起こるであろう困難を案じ、

「どうか神の祝福と御加護を…」

と強く祈らずにはいられなかった。



翌日、ムーラン王妃は
甘い豊かなバラの香に包まれて
目が覚めた。

見ると、紫の大輪の薔薇が
王妃の寝室の至るところに生けられていた。
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