サクラリッジ
ちょうどその頃だったと記憶している。
ビュネの交流がまた複雑になってきたのだ。
以前からの知り合いとの交流が減り、変わりに新しい連中と親しくなっていたのだ。
交流が減るといっても、付き合う頻度が減るのではなく、付き合う人数が減ったのだ。
いわば、淘汰というやつだ。
かつては何十人もいた友人（知り合い)が、今では片手で足りるほどになっていた。
そのかわり、私の知らぬ間に友人になったという人物が大量に増えていたので、総合的に見ると数は減っていないのかもしれない。
昵懇の間柄になったと自負する私でさえも、ビュネの交友関係のすべては把握していなかった。
毎日話すたびに、知らない人の話題が出てくるのだ。
しまいには、その知らない人と仲良くチャットをしなければいけない状況にもなっていた。
その日も、ビュネはいつものように私の知らぬ人物を紹介した。
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