虹の世界
「ごめんなさい。浅田美羽です。美しい羽って書いて、みわ。良く名前負けって言われるけど。」


ぺろっと舌を出して笑った。


「じゃ、美羽ちゃん。明日、また。」


「また。」


手を振る俺に、チョコンと頭を下げた。

公園を出ていく後ろ姿をじっと見ていた。











浅田 美羽











多分、俺とそう変わらない年齢だろう。

仕事前に、朝早くから散歩なんて、今時珍しい。

俺もたいして変わらないけれど、とにかく、心地良い時間だった。









浅田 美羽










何度も、頭の中で繰り返した。

繰り返しながら、あることに気付いていた。
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