おにぎり丼。
■打倒思春期
ストーカーを家にあげるなんて、大変危険な行為であることはわかっていた。
でも、ヨッチーと由美子さんの息子だと考えると、ほとんど抵抗はなかった。
ドアをあけると、忠は土足のままあがってきた。
驚いた姉が悲鳴をあげた。
「オマエには手出しはしねぇよ」
なんという口の悪さ。
私は身構えた。
「じゃあ、私には?」
「オマエにも、多分、手は出さねぇ」
「とりあえず、靴を脱ぎませんか」
私が言うと、忠は黙ってスニーカーを脱いだ。
「オマエなあ」
「はい」
「エリコを失ったオレが、どんなにつらい思いをしたかわかるか?」
「はい。わかります」
「わかります、じゃねぇだろ」
「付き合ってたんですよね」
「結婚を誓い合った仲だった」
「かわいそうでしたね」
「ひとごとみたいに言うなよ」
「私にとっても、大切なお友達だったから、ひとごとじゃないです」
「でも、オマエがやったんだろ」
「え?」
「とぼけるんじゃねぇよ」
でも、ヨッチーと由美子さんの息子だと考えると、ほとんど抵抗はなかった。
ドアをあけると、忠は土足のままあがってきた。
驚いた姉が悲鳴をあげた。
「オマエには手出しはしねぇよ」
なんという口の悪さ。
私は身構えた。
「じゃあ、私には?」
「オマエにも、多分、手は出さねぇ」
「とりあえず、靴を脱ぎませんか」
私が言うと、忠は黙ってスニーカーを脱いだ。
「オマエなあ」
「はい」
「エリコを失ったオレが、どんなにつらい思いをしたかわかるか?」
「はい。わかります」
「わかります、じゃねぇだろ」
「付き合ってたんですよね」
「結婚を誓い合った仲だった」
「かわいそうでしたね」
「ひとごとみたいに言うなよ」
「私にとっても、大切なお友達だったから、ひとごとじゃないです」
「でも、オマエがやったんだろ」
「え?」
「とぼけるんじゃねぇよ」