おにぎり丼。
忠は、私の予想通り、ひどくショックを受けたようだった。


「そう……。エリコは揺すられてたんだ」

震える声で、忠は言った。

「誰にですか?」


「オマエに揺すられてんのかと思ってたよ」


「揺すってた相手が犯人でしょうか」


「どうだろうな」


「忠君は、エリコが二郎を殺したことを知っていたんですか」

「今はじめて知ったよ」

忠はひどく落ち込んでいる様子だった。

「由美子さんのもとに帰ってください」

「え?」

「由美子さん、忠君がいなくなって、淋しがってます」

「……」

「ヨッチーが亡くなって、由美子さん、すごくショックを受けてると思うし、その上忠君までいなくなったら……」

「そうだな」

「はい」

「うちに帰るよ。中学にも行く」

「ヨッチーとエリコの分まで生きて下さい」

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