おにぎり丼。
10月某日。

私は化粧をし、ミニ丈のワンピースにブーツという出で立ちで、1号店を訪れた。

こんな服装をするのは生まれて初めてだった。

店長に連れられて、美容院に行き、若者らしい色にカラーリングもした。

観たことは無いが、きっとプリティーウーマンみたいだと思った。

「見違えたね」

きれいに化粧をして更衣室から出てきた私に、店長はそう言った。

「今からしばらくの間、君は別の人間だ」

私は今日から別の人間。

自分にそう言い聞かせ、私は1号店のドアを開いた。

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