おにぎり丼。

その日、私は嬉しくてなかなか寝付けなかった。

恋。

多分、恋なんだろう。


枕を抱き締めてごろごろしていると、姉が仕事から戻ってきた。

姉は、ひどく酔っていて、おまけに男連れだった。


玄関に迎えに出た私を見て、男は驚きの声をあげた。

私もびっくりして、

「うわあ」

と思わず叫んでしまった。

村松さん。

姉が連れてきた男は、村松さんだった。



「みどりちゃん、どうしてここに!?」

「村松さんこそ、なんでこんなところに!?」

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