僕らの時間〈2〉
藤原さんは何処に目線を合わしてるのかわからない人です。
人と目線を合わすのが苦手なのでしょうか。

「あ、あの停学って…」

「まぁ…喧嘩やな」

「たかちゃん大丈夫なんですか!?」

勢い余って大きな声を出してしまい咄嗟に手で口を押さえた。

「大丈夫やで。
ありがとう」

藤原さんの顔は、さっきまでと違い凄く柔らかくなっている。



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